依頼コースの成り立ちについて

おしらせ

依頼コースの成り立ち

きっかけはお客様のお声から

弊所では2003年の開所以来、鑑定作業は日中に行っておりましたが、おかげさまでご依頼件数が年々増加していき、2018年頃には曜日を問わず鑑定作業を行っていても、鑑定に着手するまで1箇月待ちという状態が常になっていました。
そんな中、2018年末に印章鑑定でご相談いただいたお客様は年内に鑑定結果を得られることを希望されていましたが、年末需要も加わり2箇月先まで御予約で埋まっている状態でした。そのお客様にはご予約状況をお伝えし、年内に鑑定作業に着手することができないことをお伝えしましたが「大事な取引の書類なので年内に解決できないと困る」と仰って受け入れていただくことができません。そのときに「鑑定料金を倍払うから、夜間に鑑定作業をしてもらえませんか?」とお申し出があり、諦めてはいただけない御様子でしたので、お客様に押し負けて特別に承ることにしました。

異口同音に他のお客様からも

2019年になり、元号が平成から令和に変わる頃になるとご依頼が急激に増え始めました。1月に「ホンマでっか!?TV」に出演したことの反響と思いますが、着手までお待ちいただく時間が2~3箇月という状態になり、裁判所から鑑定嘱託を承ることなども相まって連日年末のような忙しさが続きました。その頃にご相談いただいた鑑定結果をお急ぎの複数のお客様から「夜間に鑑定できませんか?」とご相談をいただくことがありまして、2020年にかけて「特別依頼」として数十件を承りました。

コロナ禍で増加した鑑定依頼

2020年になると新型コロナウイルス感染症によるパンデミックで外出が制限されるようになりましたが、弊所ではご依頼件数が増え続けていました。その頃は新聞や雑誌、テレビ番組などからの取材をいただく機会も増えたことの反響と、コロナ禍という特殊な状況により、ご自宅にいる機会が増えるて普段は気にかけなかった過去の相続や贈与などを見返してみたり、直接顔を合わせずに契約や仕事などを行わなければならないことによりトラブルが多く発生したり、自由に外出できないストレスなどから誹謗中傷の落書きがなされたりすることが増えたのではないかと推測しますが、2010年代とは異なる、密度の濃いご依頼状況となりました。順番待ちは最長で4箇月に届く勢いでした。

「特急依頼」を設けました

コロナ禍でご依頼件数が増えたものの、大多数の鑑定作業は日中のみ行いましたから作業量と依頼数のバランスが取れていないのでとても追いつきません。せっかく弊所にご相談いただいたお客様ですが他の鑑定所をご紹介することもありました。
そんな折、弊所でしか鑑定できない案件のご相談が立て続けに入り、他の鑑定所をあっせんすることもできなくなりましたので、一念発起して現在の依頼コースにある「特急依頼」を設けました。
特急依頼の設置後は従来の9時から18時までの鑑定作業に加え、19時から24時ごろまでも鑑定作業を連日行うようになりましたので、通常依頼の順番待ちを2箇月程度までに抑えることができました。

控訴審まで時間がないお客様からのご提案

特急依頼を設けることにより順番待ちを解消しつつあったのですが、2020年半ばには「控訴審に筆跡鑑定書を提出したい」というお客様からご相談をいただきまして特急依頼でも間に合わない状況に陥りました。
御予約状況をお伝えしましても受け入れていただくことができませんでしたが、状況説明の中で特急依頼でも無理ですとお話をしたところ、「徹夜でやってもらうことはできませんか」と返されまして、さすがにそれをすると完徹になってしまいますとお断りしたのですが、御了承いただくことができず、更に「特急で2倍の料金なら、無理をしてもらうこちらは4倍の料金を払う」とまで仰られましたので、「3倍で結構です」といってお引き受けしました。これが現在の「緊急依頼」の始まりです。

「依頼コース」の設置へ

深夜から翌日未明にかけての鑑定作業を必要とする御依頼を承るときとほとんど同時期に、「通常依頼」と「特急依頼」に「緊急依頼」を加えた「依頼コース」を設置しました。

弊所鑑定人の実情は

弊所鑑定人はご相談をしてくださいましたお客様お一人お一人に誠実にお応えできるよう日々邁進しておりますが、通常依頼だけではままなりませんので苦肉の策として特急依頼と緊急依頼を設け奮闘しています。
特急依頼と緊急依頼は通常依頼と比べ2倍、3倍という料金設定で、ホームページの料金表を頼りにお問い合わせいただく方の中には高額だとお感じになる方もいらっしゃると思いますが、現在は朝から夕方まで鑑定作業をし、夕方から深夜までも鑑定作業を毎日のように行い、隔日で深夜から翌日未明までと定休日も返上して鑑定作業をしていますが、もともと通常依頼のみで事業が成り立っていましたので特急依頼や緊急依頼を設ける必要はなく、それでもお客様の求めに応じて体に鞭打ち生活を犠牲にして働いていますので、依頼コースの料金設定に御理解を賜ることを願っております。

依頼コースを御利用になったお客様

弊所の依頼コースは、個人のお客様の他、法人様や非営利活動団体様、弁護士・司法書士様など法曹界の方、裁判所、国立大学、行政機関、報道機関、警察署及び検察庁など、お問い合わせがあった皆様に等しくご案内をしており、お客様のご都合や用途に合わせて各依頼コースをご利用いただいております。
なお、お客様の中には法律に携わる方もいらっしゃいますが、これまでに問題視されたことはなく、ご依頼も平常通りいただいておりますので、弊所の「依頼コース」の取り組みや料金設定などが適法であるとことは言うまでもありません。

世間ではファストチケットが増えつつあります

行列ができる飲食店でのファストチケット販売がニュースになったことがありましたが、某テーマパークでも並ばずにアトラクションを体験できるパスを販売し、イベント会場などでもファストチケットが販売されています。空港のファストレーンや高速道路の追い越し車線なども同じ思想によるものなのだそうですが、弊所の依頼コースも「それと同じですね」と、とあるお客様から言われたことがあり、まったく同一視していなかった私は一瞬戸惑いまいたが、「急ぎたい人もいれば、急がないでいい人もいますし、選択肢があることは良いことだと思います」とさらに続けられ、勇気づけられたことを覚えています。
なお、弊所のような成り立ちで「依頼コース」を設ける鑑定所があるのかは疑問ですが、世間の風潮を見るといずれは他の鑑定所でもファストチケットのような取り組みが広がると思います。

今後の展望について

弊所に御相談いただくお客様に一人でも多くお応えしたいとの気持ちから依頼コースを設けることとなりましたが、それでも通常依頼では数か月先まで御予約で埋まることがあり、特急依頼や緊急依頼でもその名の通りにすぐに着手できない状況に陥ることがございます。
その対策として、現在は筆跡鑑定における鑑定作業の一部を信頼のおける特定業者にお客様を特定できる情報が伝わらない状態で外注することもありますが、慢性的な順番待ちの解消にはなかなかつながりませんので、弊所では鑑定作業を行うスタッフの増員を計画しております。ただし、緻密な鑑定作業をこなせる能力を持ち、個人情報や企業情報などの守秘義務を貫き、両方を完遂できる方でないと採用できないため募集の段階から難航している現状ですが、いずれ相応しい方を採用できたときには順番待ちも少しずつ解消されていくことと思います。

他所からの誹謗中傷について

他所ブログでは弊所の依頼コースの取り組みに対し、「廉価で誘って特急料金を提案される」という書かれ方をしていますが、このページで御説明しました通り、弊所では多くのお客様から日々様々な鑑定依頼をいただいており、順番待ちをしていただく状況がしばらく続いており、日中の鑑定作業(通常依頼)に加え、夕方から深夜までの鑑定作業(特急依頼)をほぼ毎日行い、それに加えて隔日で深夜から翌日未明までと定休日にも鑑定作業(緊急依頼)を行ってようやくお客様からの御要望にお応えできているのが実情ですので、他所から「廉価で客を誘引して高額な料金を提案する商法」だと誹謗中傷されましても弊所や弊所鑑定人にとっては心外です。言い換えますと「廉価で誘う」ような姑息な手段を使わなくてもたくさんのお客様から御信用をいただき、数多くのご依頼をいただいておりますので、そんなことをする必要はないのです。
また、依頼コースを設けるきっかけとなったのはお客様から「鑑定結果を急いでいるので料金を倍払うから夜間も鑑定をしてほしい。」と頼まれたことが発端であり、その後もお急ぎのお客様から異口同音に請願されることが多くなり「依頼コース」を設けたのですから、他所のいう「依頼人の足元を見て吹っ掛ける」ような意図は弊所鑑定人にはなく成り立ちも全く異なることは既にご説明した通りです。
他所は「田村鑑定調査においてこのうような被害やトラブルが生じた方がいらっしゃいましたら当研究所まで御連絡ください。」と誹謗中傷していますが、弊所が加害者であり違法性があるというならブログに書くような回りくどいことはせず、警察に通報されてはいかがかと思います。
他所からの誹謗中傷が続くようであれば法的措置を辞さない覚悟です。