比較筆跡鑑定 田村鑑定調査 事務所概要
筆跡鑑定の専門調査業として2003年に開業
開業以来,筆跡に関するお困りごとに対応すべく,個人様から,弁護士様,法人様,公共機関様に至るまで,多様なご相談と,リピートのご依頼をいただいています。2020年には,鑑定依頼件数が3,000件を超え,鑑定実績は延べ4,000件を超えました。
また,2017年にはさいたま地方裁判所から2件の鑑定を嘱託され(平成28年(ワ)第776号),2018年にも千葉地方裁判所から鑑定嘱託をいただき(平成30年(ワ)第129号・2件),2019年には横浜家庭裁判所(平成31年(家ホ)第57号),2020年から2021年にかけて横浜地方裁判所,那覇地方裁判所(令和元年(ワ)第347号)及び横浜家庭裁判所など,複数の裁判所から鑑定嘱託をいただいております。
弊所では,筆跡鑑定を通じて,印章鑑定や特殊鑑定などの研究や鑑定技術の研鑽を行い,お客様からのご相談に対し,幅広い調査ができるよう,邁進しています。
筆跡鑑定用のデータベースを構築
弊所では,日々蓄積される数多くの筆跡から,独自の筆跡鑑定用のデータベースを構築しています。また,筆記に関する様々な検証や,測定器具の考案と開発,記名式のサンプリングなどを経て実験と検証を行い,鑑定結果が実証できる「正確さ」を追求し,日々研鑽を重ねています。
※左から,筆跡データベースの利用,マイクロスコープによる筆順の観察,筆記具の研究です。
お客様のお声を筆跡鑑定に反映しています
田村鑑定調査では,筆跡鑑定のご相談をいただいたお客様から,貴重なご意見をいただきます。平成20年より開始した「お客様アンケート」のご意見と併せ,様々なご要望にお応えすべく,「お客様の目線」に立ち「よりわかりやすい筆跡鑑定」を実践しています。以下は,お客様のお声から生まれた鑑定内容です。全て田村鑑定調査のオリジナルです。
2005年(平成17年)
この当時の筆跡異同診断書は,鑑定結果のみをお伝えする報告書でしたが,遺言書の鑑定依頼のお客様から,「随分安いけど,きちんと鑑定しているの?」といったお声をいただきました。 もちろん鑑定作業は完全に行っていましたが,お客様に疑念を抱かせてしまったことは,私たちの配慮不足でした。そのお声を報告書に反映し,実際に「どの筆跡を,どのように選んだのか?」といった,筆跡鑑定の作業で使用した「文字カウント情報」や,「どうして,その鑑定結果になったのか」といった,要点をまとめた「鑑定人コメント」を加え,実用に耐えうる報告書の作成に重点をおき,「筆跡異同診断書(基本報告)」が誕生しました。
現在,最もご依頼をいただいている,スタンダードな鑑定報告書です。
2006年(平成18年)
「鑑定結果を早く知りたい。できれば本日中に。」関西の司法書士様からのお電話がきっかけでした。このときのお客様とのやり取りにより,電子メールを使用して,鑑定用データや鑑定結果を送受信し,スピーディな鑑定を可能とする「インターネット署名鑑定」が生まれました。
鑑定結果の報告形式は,電子署名付きのPDFファイルによるご報告のほか,郵送でもお届けしています。
また,「自宅にインターネット環境がない」といったお客様のため,郵送による受け付けも継続し,充実した内容を,使いやすく,更に進化しました。
2010年(平成22年)
「複数ある領収証を全部鑑定してほしいが,料金がかさんで予算オーバーになる。」資料を持ち込みになられたお客様が,漏らされた一言でした。
このご相談をきっかけにして,「筆跡異同診断書(集団鑑定報告)」が生まれ,後に鑑定内容に加わりました。文字数が比較的少ない資料(領収証・署名など)であれば5枚までの資料をまとめて鑑定いたします。
現在では,払戻請求書の筆跡の本人確認や,資料請求はがきの悪質な成りすましの人物特定などに,幅広くご利用いただいています。
2010年(平成22年)
「不審物が数十枚あり,全て鑑定する必要があるかわからず,料金もかさみ困る。」中傷文や怪文書でお困りの,複数のお客様からご意見を基にして,「方向性診断」が生まれました。
1対10件までを1セットとし,10件(人)までの不審な筆跡の案件に対し,筆跡鑑定を行う前に有効性と無効性の方向を見い出し,絞り込んだ結果に対して正式な鑑定を行うための事前調査です。
お客様とのお話をうかがいながら進めてまいりますので,大量の筆跡資料の鑑定が必要な方は,是非ご相談ください。
2012年(平成24年)
「対照資料の掲載は,協力者が知られてしまい,先方に見せることができない。」
怪文書でお困りのお客様から,アンケートとしていただきました。これは私たちにとって,実に盲点でした。
報告書の中に「鑑定資料と対照資料の掲載は不可欠」としていた私たちの常識が,お客様が報告書を利用される際の障害になっていました。
このお声に基づき対照資料の一部または全部を,報告書の閲覧者にわからないように「筆跡異同診断書(特別編集)」として製本することといたしました。
2015年(平成27年)
「鑑定結果のみの報告で構わないので,もっと安くなりませんか。」
平成26(2014)年のご相談で,一番多いお声となりました。世相を反映した痛切なお声かと思います。遺言書や中傷文,怪文書,契約書,養子縁組届,いじめ問題など比較的長文の,筆跡のお悩みを解決すべく,ご予算に合わせて適宜対応していましたが,これまでの御期待にお応えすべく,「筆跡鑑定簡易報告」として追加しました。
まさに一周して,初期の「筆跡異同診断書」に戻った感がありますが,必要とされるものをご提供したい一心から,鑑定内容に加えました。
2016年(平成28年)
弊所では,平成21(2009)年より,印章鑑定の受件を開始しましたが,近年,契約書関連のトラブルに関する,印章鑑定のご依頼件数が増えるとともに,裁判中の方からのお問い合わせを数多くいただくようになりました。
契約書には署名などの筆跡も存在するため,これまでの報告書は,筆跡と印章を個別に作成してきましたが「1冊にまとめてほしい」というご要望も多く寄せられるようになりましたので,「筆跡・印影鑑定報告書」を,新たに導入することとなりました。
2017年(平成29年)
主にいじめ問題等において,低所得者の方が対象となる案件について,筆跡鑑定を無料で行う取り組みを始めました。
2021年(令和3年)
お客様のリクエストにお応えして,公的にも通用する名称の報告書として「鑑定事項証明書」を創設いたしました。
日本筆跡鑑定協会へ加盟する「指定鑑定人」です
田村鑑定調査代表の田村真樹は,2009年,他の筆跡鑑定人に「筆跡鑑定業界統一のための協会づくり」を呼びかけ,日本筆跡鑑定協会の発起人を務めました。現在は会員数も増え,研鑽会を開催して実験や検証などを行い,活発な議論の場として,鑑定人の学び舎ともなっています。
田村鑑定調査は協会事務局を兼ね,現在は事務局長を務めさせていただいております。
緊急災害時への備え
巨大地震や風水害などへの田村鑑定調査の備え。お客様の生命と,お預かりした資料の保全のために。
お客様のための防災準備
お客様が来所されている際に,大規模な災害に見舞われた際には,以下のように大人用ヘルメット2つ・子供用ヘルメット1つ,防塵ゴーグル3つ,防塵マスク3つ,簡易トイレ3セット,防災アルミシート3つをご用意しており,緊急避難が必要な場合にご利用いただけるように備えています。
また,滞在することも考えられますので,飲料水や簡易食糧を3日分確保しています。
事務所の防災準備
田村鑑定調査は,平成21年に建て替え工事を行っており,現在は積水ハウスの制震軽量鉄骨の住居兼事務所のつくりとなっており,構造躯体は耐火性に優れた建材が使用され,耐震性に優れた長期優良住宅の認定を受けており,建具や収納も耐震性があり事務機器や家具などは倒壊を防ぐよう固定しています。
またガスコンロや灯油ストーブなどの直火の使用はなく,喫煙もしないため,建物内部からの出火の可能性は極めて少ない状態になっています。
火災においては,他所の出火による延焼被害が懸念されますが,耐火性の建物であるため,避難にある程度の時間的余裕があると考えており,お客様からお預かりした資料は,持ち出しやすいように個別フォルダで保管し,日頃から災害に備えています。
万一に備え,事務所と住居部分には火災報知機のほか,消火器も2本設置しています。
一歩進んだ「問題解決」へのお手伝い
日本司法支援センター「法テラス」のサポータークラブ会員です。
田村鑑定調査では,お客様からお寄せいただいたご相談内容から,司法相談が必要な方に対し,「法テラス」のご紹介をしています。これは国の司法制度改革の1つで,平成18年からスタートした法律の総合相談窓口です。無料相談や,収入等の条件に応じて裁判費用の代理援助なども受けられるようです。
実際に,筆跡鑑定のご相談をいただいたお客様に,実は筆跡鑑定ではなく司法相談が必要であると感じたため,法テラスをご紹介し,その後すんなりと問題解決した事例もあります。
田村鑑定調査では,お客様の「問題解決」のため,一歩進んだお手伝いにも,チカラを入れています。
お客様の目に映る場所に法テラスのポスターを掲示しています。