平成最後の一年間 2018.5.1

筆跡試料作成2018

筆跡試料の作成-通算61回目

ゴールデンウィーク半ばの平日,皆様いかがお過ごしでしょうか。
わたしは,鑑定作業に加え,経理の四月締めや固定電話の契約変更で人と会ったりと,忙しくしています。

明日は八十八夜ですが,夏が近づきすぎのように感じられるほど,ここ横浜では気温が上がっています。

2018.05.01筆跡試料作成

平成をたくさん書いた記憶

高校卒業後,都内の某ホテルに就職した私は,配属された部署の材料などを,専用の倉庫から卸してくる係を,別に当番制といううわけではありませんが,同期と交代で行っていました。

専用倉庫は地下にあり,両開きの鉄のドアの入り口からは予想できないほど広く,天井まで届くスチール製の棚がいくつも置いてあり,入り口には事務机と椅子が一組置かれていて,いつも同じ老齢の男性社員がいるだけで,だいたいは閑散としていたのですが,当時"下っ端”だった私には,その倉庫が,気の休まる場所でもありました。
その倉庫には,部署で使用する様々な材料がストックしてあるのですが,持ち出す際は専用伝票に品名と数量を書いて,入り口にいる老社員のチェックを受ける決まりでした。

専用伝票には,日付欄や枠線が印刷してあるのですが,元号部分にはしっかりと「昭和」が印刷されていて,老社員はそれをいつも二重線で打ち消させて,その上に「平成」を書かせるのです。
日によっては十数枚に上る伝票を全て書き直すのは,結構な作業です。

しかし,高校卒業直前に元号が平成に変わり,間もなく入社した新卒組としては,昭和を打ち消し,その上に平成を記入するという作業が,学生気分を打ち消し,社会人としての心構えで上書きするような作業にも思われ,社会人としての小さなプライドを築き始めた時期なのかもしれません。

さて,平成が元号である期間も残り一年を切りました。

予言します。

来年の5月1日は,元号についての記事を書いていると思います。