筆跡診断士とは?仕事の内容から関連する資格まで
「筆跡診断士」という職業を聞いたことはあるでしょうか?「筆跡鑑定士」と似ていますが、名前が違うからには仕事も違うようです。では筆跡診断士とはどんな人なのでしょうか?そしてどんな仕事をしているのでしょうか?ここではそんな疑問にお答えします。
筆跡診断士とはどんな人?
筆跡診断士とは、筆跡を分析・診断して書いた人の基本的な性格やその時の心理状態を読み取る人をいいます。
さらに内面を読み取るだけでなく、場合によっては診断結果に基づいて筆跡改善のアドバイスを行うこともあります。筆跡には深層心理が表れます。形に内面が表れるのです。それとは逆の順に、筆跡という形を変えることで深層心理という内面を変えて状況を改善したり開運を促すのです。
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参考記事:「筆跡診断」
筆跡診断士の仕事内容
職業として筆跡診断士の活動をしている人は、筆跡の診断だけでなく筆跡の改善をセットで行っている場合がほとんどです。直接あるいはオンラインで対面のカウンセリングを行ったり、郵便やメールで筆跡を送ってもらい診断している場合もあります。そのほかセミナーや研修としても活動している人もいます。
仕事の内容としては「診断」よりも「改善」のアドバイスに重点を置いた活動をしている筆跡診断士がほとんどだと言えるでしょう。
筆跡診断士に相談に来る人
筆跡診断士のもとには悩みを解消したい人や、筆跡改善によって状況を向上させたり開運したりすることを願っている人が訪れます。筆跡改善が筆跡診断士の活動の中心になっているので、当然ではあります。
そのほか企業が人事採用や、自社社員・取引先の行動様式を知る参考にしたいときにも筆跡診断士を頼る場合があります。
どんなことをするのか
筆跡診断は、筆跡中のはらいやはね、偏と旁の隙間といった部分の筆癖とそこに現れる無意識を分析・診断します。例えば偏と旁の間の隙間は、他人を受け入れる意欲の大きさを示すとされます。隙間が狭いと他人を受け入れる意欲が希薄で、広いと受け入れ意欲が強いと言えます。描かれた文字について、このような分析・診断を行っていきます。
そしてそれをもとに、どこをどのように改善したら深層心理がどのように変わるのかアドバイスし、その結果状況が改善されるよう促します。
筆跡診断士の年収は?
職業として筆跡診断士に興味を持っているなら、生活していけるのか・収入はどのくらいなのか気になるところでしょう。一言で言うと、その人によります。文字を見ただけで食べていけるという世界ではありません。
診断・分析の力はもちろん、営業力や本人のキャラクター、会話術、マーケティングによる打ち出しなどがないと筆跡診断だけで生活するのは厳しいのが現状です。書籍の出版やメディアへの露出などをしている診断士を見かけることがありますが、高収入を得ているのはごく一部です。
筆跡診断を学び資格を取りたい方
筆跡診断を職業とする場合、公的な免許や資格が必要なわけではありません。しかし筆跡診断に関わる民間の資格がいくつかあります。ここではそれらの資格について簡単にまとめます。いずれの資格も、講座を受講し試験に合格したら資格が認定される流れです。
「筆跡診断士」「筆跡アドバイザー」|日本筆跡診断士協会
筆跡アドバイザー3級・2級・1級、筆跡診断士補、筆跡診断士の順に、基礎から取得していきます。文字に現れる特徴、心理学、診断の実践を順に学びます。講座は通信指導とマンツーマン指導とがあります。
入学金:10,000円
受講料:初級前期…30,000円(マンツーマン10回/通信12回)ほか
※すべて税抜き
※詳細は日本筆跡診断士協会にお問い合わせください。
「筆跡アドバイザー」|日本筆跡心理学協会
筆跡アドバイザー3級・2級・1級があります。少し混乱してしまいますが、前出の日本筆跡診断士協会の資格と同名ながら別の資格です。通信コースと通学コースが選べ、教材とレポートの添削を通じて筆跡と性格の結びつきや性格の型について学びます。
受講料:筆跡アドバイザー3級コース…78,000円(通信)/98,000円(通学)ほか
※すべて税抜
※詳細は日本筆跡心理学協会にお問い合わせください。
講座概要:日本筆跡心理学協会「筆跡アドバイザー養成講座のご案内」
「筆跡アナリスト(R)」「筆跡心理カウンセラー(R)」「筆跡診断コーチ(R)」|一般社団法人 東京ラーニングアカデミー
筆跡アナリスト(R)・筆跡心理カウンセラー(R)・筆跡診断コーチ(R)の3つのステップに分けて段階的に学びます。筆跡と心理のほか、「筆跡診断コーチ」ではコーチングも学びます。講座は動画受講と通学との組み合わせで設定されています。
受講料:筆跡アナリスト(R)養成講座…59,600円(税抜)ほか
※詳細は一般社団法人 東京ラーニングアカデミーにお問い合わせください。
講座概要:一般社団法人 東京ラーニングアカデミー「筆跡心理学の資格取得講座」
「筆跡心理士」|日本筆跡学院
基礎コース・中級コース・上級コース・研究科の段階に分かれており、それぞれ通学コース・通信教育が選べます。筆跡特徴を心理学の観点から分析する方法を学びます。全国に5校舎ありますが、通学コースは内容によっては開講していない校舎もあります。
入学金:10,000円
受講料:入門・基礎コース…110,000円(通学コース)ほか
※すべて税込み
※詳細は日本筆跡学院にお問い合わせください。
講座概要:日本筆跡学院 学院の特徴「各コース・資格のご紹介」
筆跡鑑定人との違い
筆跡診断士と筆跡鑑定人は、文字を分析・判断するという点では共通している点がありますが、目指すものが異なります。
ここまでに述べてきたように、筆跡診断士は筆跡の特徴から書いた人の性格や心理的傾向、書いたときの心理的状態を読み取るのが仕事です。そこから筆跡改善のアドバイスを行うこともあります。文字や文書を書いた人の心理を診断し改善するのが最終的な目的です。
これに対して筆跡鑑定人は、筆跡の特徴から誰が書いたのか・本人によるものかを判断するのが仕事になります。その書類を書いた人が本人なのかどうか結論付けるのが最終的な目的です。その結論は契約書や遺言状などの真偽の判定に使われます。
このように、同じ文字の分析をしていても筆跡診断士と筆跡鑑定人は仕事の内容が異なります。
筆跡診断士の仕事内容のまとめ
筆跡診断士は、筆跡の分析・診断を行い書いた人の内面を読み取ります。それをもとに本人の性格改善のために筆跡改善のアドバイスを行うこともあります。診断士になるには公的な資格はありませんが、民間の資格が何種類かあります。診断士として生活していくには、診断の能力だけではまだまだ厳しいと言えます。
鑑定人とは違いますが、筆跡診断でも文字の分析を学ぶことができます。鑑定の一助となる部分もあるので、ご興味おありの方は資格取得も検討してみたらいかがでしょうか。
筆跡鑑定と印章鑑定の研究用試料の作成:152回目
めっきり寒くなり,乾燥した空気の中でカサカサと木の葉の揺れる音を聞くと,秋本番の風情は耳で感じるものではないかと思い直してしまいます。
ここ横浜では晴天が広がり,西方には世界遺産の富士山も見えるほど晴れ渡っています。
上図の本日の新聞の上に置いてある紙は,押印回数により印影に変化が出るかを観察するために作成したものですが,いずれ鑑定書の中で登場する日が来るかも知れません。その記録としてここに掲載しておきます。
最後までお読みいただきありがとうございました。
次のブログ更新まで,あなたと私に良い風が吹きますように。