掌紋抽出・難解文字判読
執筆した手が左右どちらかを,掌紋で判断する
掌紋とは,簡単にいうと「手のひらの指紋」です。指紋同様,個人特有で不同と言われています。
書類等に文字を書く状況では,筆記具を持つ手の小指側を,書類(その下の机)に置いて手首を固定させ,筆記具を持っていない手で書類を押さえています。このとき,筆記具を持つ手の掌紋と,書類を押さえる手の指紋が書類に残ります。
筆跡鑑定の執筆者特定に付随して,執筆した手が左右どちらであるのか問われることがあり,その際に掌紋抽出が効力を発揮します。
持ち手を見分ける
筆跡が,右手・左手のどちらで執筆されたものかは大変重要です。
利き腕が右手の健常者でも,左手で文字を書くと四角張ったようなぎこちない筆跡になったり,文字の大きさが不ぞろいになったり,文字列が曲がったりと安定しないことがあります。
こうした筆跡は,高齢化による身体能力の減退とともに現れる特徴に似ており,実際に高齢者が執筆した遺言書などに見受けられますが,日常生活において,ぎこちない書き方がされているように見える筆跡を「高齢者の書いた文字だ」と思ってしまう雰囲気が世の中にはありますが,偽造者が左手を使って書いていたらどうでしょうか。
筆跡から,左右どちらの手で書かれたかを調べる
右手で書いた場合と,左手で書いた場合の違いは筆跡に残ります。当研究所では2018年1月に初めて,その様子の違いを検出することに成功しました。判明にはいくつか条件があるため万能ではありませんが,成功すれば客観性の高い確証を掴むことができます。
掌紋から,左右どちらの手で書かれたかを調べる
文字を書く際には,書類などに手の小指側(掌紋)をあてて腕を固定しますが,このときに指紋と同じような痕跡が紙などに残ります。当研究所では,特殊な薬品を使用して掌紋を浮き上がらせ,動かぬ証拠として撮影します。指紋鑑定の原理と同様に薬品を使用し,短時間で視認できるようになります。
弊所では,書類1枚につき55,000円にて掌紋抽出を行っています。
難解な文字の判読し,文章の意味を理解する
筆跡鑑定では,人が書いた「生きた文字」を取り扱うため,判読が難解な文字を見かけることがあり,比較鑑定の対象となることもあります。
こうした場合,専門の字典等を引き,難解な文字を判読して鑑定作業を進めますが,ときには複数の字典を調べても掲載されていない文字に遭遇することもあり,たくさんの時間を費やします。
一方で,難読な文字を「何と読むのか」というご相談への対処として,難解文字判読を行っています。明治・大正・昭和時代の古い戸籍や契約書,又は過去帳など「この文字,何と読むのかハッキリさせたい」という方はご相談ください。弊所では,難解な文字専門の字典を7冊そろえており,様々な難解文字の判読を行うことができます。
難解文字の原本を,判読できる現在の文字等に置換して,書類として報告書を作成いたします。
難解文字判読は1行当たり22,000円です。案件の性質上,文字数により料金が変動いたします。まずはお見積をご利用ください。